ラン・ラビット・ラン ネタバレ感想

映画













ネタバレ感想です!!
未見の方は注意してください!!










↑予告編。日本語版のはなかったですね~…
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スタッフ紹介

監督:
ダイナ・リード

脚本:
ハンナ・ケント

「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語り」を手掛けるダイナ・リードが監督を務める本作品。
どうやら、主演もエリザベス・モスが務める、という噂があったそうですが、実際はサラ・スヌークが主演を務めました。めちゃくちゃうまかったし、彼女頼りな映画でもありましたね。
彼女は「サクセッション(邦題だとメディア王)」にも出演されているとか。サクセッション、すごい話題になってたので、私も早く観たいな…
本作はオーストラリア発のサスペンスホラー。ご出演されている方々の殆どがオーストラリアご出身の方でしたよ。…当たり前か。

あらすじ


ある日突然、自分は別の人間だと言い始めた幼い娘。その様子に不安を募らせていくシングルマザーはやがて、家族をめぐるつらい過去と向き合うことになる。

引用元:Netflix

登場人物① サラ

──演:サラ・スヌーク
本作の主人公。不妊治療師。
実の父親が亡くなってから、7歳の誕生日を迎えた娘・ミアがおかしなことを言い始めて困っている。
別れた夫は再婚し、しかも子供をもうけようと思っていると告白されて、またそれにもイライラしちゃっている。
家族とはトラウマがあり、父親とは関係は良好ではあったけれど、母親とは確執があるみたい。

身も蓋もなくネタバレしちゃうと、ミアの奇行はすべて彼女の妄想
ミアは普通の娘で、虐待の被害者です。
あたかも、ミアが母親であるサラに嫌がらせをしているように見えますが、全てサラの被害妄想です。
超怖いです…。

登場人物② ミア

──演:リリー・ラトーレ
本作の主人公2。サラの愛する一人娘。
7歳になって、奇行を繰り返すように。
あったこともない祖母に会いたがったり、「私は私じゃない。アリスなの」と言い出したり、絵を描いた紙の裏には【真っ黒の扉】を描いてたり…。

一体彼女に何が起こっているのか…??ここがミソとなる作品。でした。

↑まぁ、こんなお面をつけて背後に静か~~に立たれていたらビックリしちゃうよね…。

登場人物③ ピート

──演:デイモン・ヘリマン
サラの元夫。デニースという女性と再婚している。しかも子供もつくろうとしており、サラのイライラの元。
これは私の主観ですが、こちらはかなりいい夫のように思います。
サラが思い悩んでいるのをみて「大丈夫かい?相談にのるよ」と言っていますし、何よりミアのことを大切に思っている、良き夫であり父親。

ただ、最後は非業の死を迎える事に…。

感想① 奇行を繰り返す娘に手を焼く母親…に、見えたかい?

実父が亡くなって、娘のミアが奇行を繰り返していましたね。
あった事のない祖母に「会いたい」「会えなくて寂しい」とか言い出したり、教えたことのないサラの妹・アリスについて知っていると言い出したり、その上「私がアリスなの」と言い出したり。

映画の序盤では、「ミアにアリスの霊が憑りついてるのかしら…(;´Д`)」「お父さんが霊能者で、アリスの悪霊を封じ込めていたのだけど、死んでしまったからアリスの霊が暴れ出したのかしら…(;´Д`)」なんて思っていました。
その憑依(らしきもの)が終わって「ミア」に戻る瞬間があるのですが、その度にミアがケガをしているので、霊が悪さをしているようにも見えたので、恐ろしい霊だなぁ…なんて思っていたのですが。。

身も蓋もなくネタバレしますと、全部【サラの被害妄想】です。怖い、こっちの方が100倍怖い( ;∀;)

おそらく、ミアは何もいっていないし、何もやっていません。(可哀想すぎる…)

なのに、愛する母親に「なんでそんなことをするの!!」「なんで自分がアリスだなんていうの!!」といって殴られているのです。サラが一瞬正気に戻る時、ミアをミアとして認識しているのでしょう。
憑依らしきものを見ている時がサラが被害妄想しているときで、ミアはアリスになっている。
映画の後半なんて、ほとんど『ミア=アリス』として描かれていたので、ミアにとっては地獄だったでしょう…。

DVとかも殴った後に優しくする、と聞いたことがあります。おそらく、…というか確実にそれです。
ミアは怖くて仕方なかったでしょうね…。母親が自分のことをアリスだと言って殴ってくるわけですから。話を聞いてくれないし、でも、少ししたら優しい母に戻って頭をなでてくれるのですから。

うわぁ…、書いていて本当につらい文章です。

感想② すべては母親の奇行

結局、映像に映し出されるすべてが母親のサラの奇行です。個人的には絵を描いた紙の裏に描かれる真っ黒な扉を描いていたのはサラ、というのが超怖かったです(;´Д`)

そもそも、彼女は7歳の妹のアリスをいじめていて(多分最初はかくれんぼしても探さないとか)、それがエスカレートして、ウサギ獲りの罠で彼女を殴って大けがさせます。そして、崖からおとして殺害。子どもがそこまでするかな…?という違和感は若干ありましたが、明確な殺意はそこにはあったように見えました。
そして、妹がいなくなったことを心配した両親に「アリスはどこかにいっちゃった」と嘘までつきます。

ここからは私の考察ですけれど、多分父親はアリスが亡くなったことを察知して、サラを庇い続けてきたんだと思います。(ミアに「死んだらペリカンになって、サラのことを監視していたい」と言っていたらしいので)そして、この大きな秘密を共有・隠してくれていた父親が亡くなって、彼女のメンタルの拠り所はなくなってしまい、壊れてしまったのではないかなぁ、と。

母親は認知症を患いながらも、アリスのことは忘れていなくて。未だにアリスが家に帰ってくると信じています。
それもまたサラのメンタルを崩す要因だったんでしょうね。…だって、自分の罪をずっとつつかれるわけですから。そして、母親が妹を心配すればするほど自分への愛情が希薄になっている気がして、「妹ばっかりズルい」という変な被害妄想へと発展していったのでしょうか。

結局、最後はミアはアリスに連れられて、アリスが亡くなった崖に向かってゆっくり歩いていく、というシーンで終わりました。
きっと、ミアは命を落とすのだろうなぁ…。でも、サラはきっと「アリスがミアを連れて行った!!全部全部アリスのせいよ!!」と思うんでしょう。

じ、地獄やん…。

感想③ 元夫、ピートがツライ…( ;∀;)

いや、本作はミアが本当にツライのですが、その陰で元夫のピートもツライのです。

だって、一瞬しかうつりませんでしたけど、ベッドにうつぶせになっているピートがいましたよね…??
明言はされていませんが、多分、…いや絶対、亡くなっていますよね………( ;∀;)
どのような経緯で殺害されたのか、一瞬しか映し出されなかった点をみると、本当に彼の存在はサラにとっては【どうでもいい】存在だったのかなぁ、と思いました。

唯一、サラのミアへの虐待を止めれる存在であったピート。
ケガだらけのミアを見て「サラから虐待を受けている」とわかったから、きっとミアを連れて行こうとしたのでしょう。それでサラに殺されたのだろうなぁ…、と。
きっと「私からミアを取り上げようとするなんて!!酷い人!!私が守らなきゃ!!」みたいなことを思っていそうでまた怖いですね…、一番の害は君なのに…(;´Д`)

まとめ

20点


見終わったあと、久々に「もう二度と観たくない」と思った作品でした…(;´Д`)
いや、完成度高いし、ストーリーの辻褄もしっかりあっているし、役者さんの演技も素晴らしかったのですが、結局、「娘を虐待している母親のストーリー」っていうのがキツ過ぎます。
ミアは「助けて」とか言ってたんだろうな…、とか思うとツラすぎるし、見終わった後のサラへの嫌悪感が強すぎて、かなり……元気がなくなりました( ;∀;)

基本的にご自身が悪いのに、「私悪くないもん!!」みたいに他責する人は嫌いで、フィクションでもそういう人は心底苦手なので…。この点数に落ち着きました。

精神的に参って被害妄想に憑りつかれている人は、世界がこう見えるのか…と勉強にはなりましたけれどね(;´Д`)



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